in Bob Dylan

ジントニック

何年か前にジントニックのレシピを偉そうに書いているのを見つけたので、それを多少修正してのっけてみます、、、。

このカクテルが美味しいといわれると、いちばん嬉しい。

正直、現時点で自分の技量を最高に反映するジントニックを提供しているんやけど、これは、決して完成形ではないと思う。経験を重ね、自分の味覚も変化していくし、毎日ジントニックを飲むことによって、より繊細なレシピや、技術の違いによる、味の変化が明確に感じとれるようになってくると思うからね。

で、そのジントニックって何やねんというと、基本のレシピは簡単、ジンにライムの絞り汁を加え、トニックウォーターで割る。そう、単純なものです。だからこそ奥が深い。

どんなジンや、トニックウォーターを選択するか、ライムのカットの仕方、絞り方、あるいは、ライムのコンディションの見分け方、それぞれの材料をどのくらいの割合で使うのか、はたまた、グラスはどんな形が良いのか、どういう状態で原材料を保存しておくのか。僕が気づいていないチェックポイントを含めると(これに気づくとさらに美味しくなる!)、気が遠くなる技術の研鑽が要求されるカクテルなんや。

で、今の僕のジントニックのつくり方。

ジントニック

材料とグラス。グラスはあまり口径の広いものは良くない。なぜなら、香りと炭酸がとびやすくなるから。

あんでは、錦糸町に工房のある、「松徳硝子」の「うすはりぐらす」のタンブラー使っている。もともと、電球を造っていた町工場が、その技術を活かしてグラスを製造してるんや。口当たりがとても良く、とくに炭酸水の長所を良く引き出すと思うんよね。

で、ライムをカット。僕はライムのコンディションによって異なるけど、ジントニックには通常1個、ライムを使う。皮が薄くて、弾力があるものがベスト。カットすると緑色。カットして黄色いものは少しライムの量を増やし、トニックウォーターの量を減らす。どうしても、満足できるライムが手に入らない場合は、ジントニックを提供するのはやめてしまう。それくらい、ライムの使い方は、ジントニックにおいて繊細なんや。

ライムをカットしている間、タンブラーは冷凍庫で冷やしておきます。

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ライムのカットの仕方やけど、横割りでも、縦割りでも普通に2等分すると、どうしても、房の皮の部分がたくさん残ってしまって、絞った時にこの部分から、苦みや、エグ味がでやすくなってしまう。

で、この写真にあるカットの仕方。

1、ライムの頭を上にして、両端3分の1くらいのところを切り落とす。
2、残った部分の両端を真ん中の芯の部分を残して、3等分する。
3、で、芯の部分以外を「レモン絞り器」で優しく絞ります。

注意点としては、絞る時に強くごしごし押し付けないようにすること、イメージとしては、果肉の間にある液体だけ取り出すような感じ。カットしたライムに軽く切れ込みを入れておくと絞りやすくなる。

そうそう、忘れとった。

ライムをカットする際に、小指の先ぐらいの大きさの、ライムの皮を薄く剥いでおくこと。最後に、香りづけするのに使うんや。

で、絞ったライムジュースだけを、冷凍庫から取り出したタンブラーに加える。僕は、ライムの皮をタンブラーに落とすことはしない。なぜなら、皮から苦みやエグ味がでてしまい味が変化してしまうから。

で、スパイスとして、「クローブの自家製酒」と「オレンジの皮を漬け込んだ自家製酒」を微量加える。どちらも、清涼感と味のつなぎ、かつあつみをもたせるために使います。

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で、「タンカレー」ジンを加えます。「ゴードン」、「ビフィーター」、「ボンベイ・サファイア」など、いろんななジンが、ジントニックに使われるけど、「シュウエップス」のトニックウォーターと、「タンカレー」の組み合わせが、ジントニックでは鉄板やと、僕は思っている。

そうそう、「タンカレー」は冷凍庫の中でキンキンに冷やしておいて下さい。

で、「シュウエップス」トニックウォーターを静かに注ぎます。多分、バーテンダーの方は炭酸が抜けるといって絶対しないでしょうが、僕は、味の安定感を損ないたくないので、トニックウォーターも計量して注ぎます。最後に「タンカレー」を加えます。冷凍庫に入れておいた「タンカレー」は比重が重くなっているので、最後に加えることによって、全体にバランスよくまざります。

で、軽く下から持ち上げるように2~3回ステアします。ここまできて気づいた方もいるかもしれんけど、僕は氷を最後に入れる。これは、純粋に材料をよくまぜるためなんや。特にジントニックは材料がうまくまざってないとと、本当にまずくなっていますんや。

目指すは球体の味。

原材料さえしっかり冷やしておけば、氷は冷やすためでなく、純粋に保冷のためだけに使える。イコール、氷が溶けることによる味崩れを起こしにくくなるんや。(カクテルによっては、氷のとけ具合でバランスをとっておいしさが増すものもあるけどね。)

最後に氷を加え、最初に切り取ったライムの小片を中指と親指で軽くつまみ、グラスの上から香りを飛ばす。

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完成!

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